築二十五年を過ぎた我が家は、愛情を注いできたつもりでも、さすがに外観の古ぼけた印象は隠せなくなっていました。特に日当たりの悪い北側の壁にはうっすらと緑色のコケが生え、塗装も所々で色褪せが進んでいる状態でした。近所に新しい家が次々と建つ中で、我が家だけが時代から取り残されているような、そんな少しの寂しさを感じていたのです。ご近所さんと立ち話をするときも、なんとなく家の外観が気になってしまい、少し気後れする自分がいました。リフォームという言葉が頭をよぎることは何度もありましたが、費用や手間を考えると、なかなか一歩を踏み出せずにいたのです。そんなある日、娘が「友達を家に呼ぶのが少し恥ずかしい」と呟いたのを聞き、ついに決心しました。家族が誇りを持てる家にしたい、その一心で外観リフォームへの道が始まりました。業者選びは慎重に行いました。インターネットで情報を集め、いくつかの会社から見積もりを取りました。各社の担当者と話す中で、私たちの曖昧なイメージを丁寧に形にしてくれる提案をしてくれた一社にお願いすることにしました。色選びは、家族会議で一番盛り上がった議題かもしれません。これまでのクリーム色から一新し、落ち着いた雰囲気のチャコールグレーを基調に、バルコニー部分だけを明るい木目調のサイディングにするというツートンカラーのデザインに決めました。工事が始まると、足場が組まれ、シートで覆われた我が家を見るたびに、期待と少しの不安が入り混じった気持ちになりました。職人さんたちが手際よく古い外壁を洗浄し、下地を整え、新しい塗装を施していく様子は、見ていて飽きることがありませんでした。そして約三週間の工期を終え、ついに足場が外される日。朝からそわそわしながらその時を待ちました。シートが取り払われ、生まれ変わった我が家の全貌が現れた瞬間、思わず家族全員で「わあ」と歓声を上げてしまいました。チャコールグレーの壁は想像以上に重厚感があり、木目調のアクセントが温かみを添えてくれています。まるで新築のモデルハウスのようで、これが本当に自分たちの家なのかと信じられない気持ちでした。その変化は見た目だけではありませんでした。家がきれいになったことで、庭の手入れにも一層力が入るようになり、季節の花を植える楽しみが増えました。