畳部屋からリフォームした、お気に入りのクッションフロア。その美しいデザインと清潔な状態は、できるだけ長く保ちたいものです。クッションフロアは、汚れに強く、手入れが楽なのが大きなメリットですが、正しいお手入れ方法と、いくつかの注意点を守ることで、その寿命と美観はさらに大きく向上します。まず、日常的なお手入れの基本は、「掃除機」と「乾拭き」です。ホコリや髪の毛は、掃除機でこまめに取り除きましょう。その後、フローリングワイパーのドライシートなどで乾拭きするだけで、日常的な汚れは十分に落とせます。もし、飲み物をこぼしてしまったり、泥汚れがついたりした場合は、固く絞った雑巾で水拭きします。汚れがひどい時には、水で薄めた中性洗剤を雑巾に含ませて拭き、その後、洗剤成分が残らないように、必ずきれいな水で絞った雑巾で再度拭き上げてください。ここで注意したいのが、アルカリ性や酸性の強い洗剤、あるいはシンナーなどの溶剤は絶対に使用しないことです。クッションフロアの表面を傷め、変色や変質の原因となります。次に、美しさを長持ちさせるためのメンテナンス術です。クッションフロアの弱点の一つが、重い家具を長期間置いた際にできる「凹み跡」です。これを防ぐためには、タンスやソファの脚の下に、保護板や当て布を敷くのが効果的です。また、キャスター付きのオフィスチェアなどは、床を傷つけやすいため、必ずチェアマットを使用するようにしましょう。クッションフロアは熱にも弱いため、熱いやかんや鍋を直接床に置くのは厳禁です。さらに、直射日光が長時間当たる場所は、紫外線によって色褪せや変色が起こりやすくなります。レースのカーテンやブラインドを活用し、日差しを和らげる工夫も大切です。最近のクッションフロアは、表面加工が進化しており、基本的にワックスがけは不要な製品がほとんどです。むしろ、ワックスを塗ることで、かえって汚れが付着しやすくなる場合もあります。日々の優しい掃除と、いくつかの弱点をカバーする工夫。この二つが、あなたの素敵なクッションフロアを、いつまでも輝かせ続ける秘訣です。