我が家は築二十年の中古戸建てですが、ずっと活用しきれていない二階の広いベランダが悩み種でした。洗濯物を干す以外に使い道がなく、夏は照り返しが厳しく、冬は冷たい風が吹き込む場所。ここをどうにかして、憧れのワークスペースに変えられないかと一念発起し、ベランダを部屋にするリフォームを決意しました。工事が始まってみると、ただ壁を作るだけではないプロの仕事に驚かされることばかりでした。まず直面したのは、床の段差の問題です。ベランダは雨水を流すために勾配がついており、室内よりも一段低くなっています。ここを室内と同じ高さにするために、頑丈な下地を組んで水平を出す作業から始まりました。次にこだわったのは、三方を窓で囲んだサンルームのようなデザインです。朝から夕方まで光が差し込む明るい空間にしたいという私の要望に対し、建築士さんは夏場の室温上昇を防ぐための遮熱ガラスを提案してくれました。工事期間中は、外壁を一部壊したり、新しい屋根を既存の建物と接合したりと、大掛かりな作業が続きましたが、少しずつ「外」だった場所が「中」になっていく過程を見るのは、まるで家を建て直しているような高揚感がありました。完成した新しい部屋は、わずか三畳ほどの広さですが、視界が外に開けているため数字以上の開放感があります。朝はここでコーヒーを飲みながらメールをチェックし、午後は読書を楽しむ。ベランダだった頃には考えられなかった贅沢な時間が流れています。特に雨の日、窓を叩く雨音を聞きながら濡れずに景色を眺める時間は、このリフォームをして本当に良かったと感じる瞬間です。もちろん、工事費用は決して安くはありませんでしたが、新しく増築するよりも既存の構造を活かしたことで、コストを抑えつつ理想の居場所を手に入れることができました。使われていなかった空間に新しい命を吹き込み、暮らしに新しいリズムが生まれた喜びは、何物にも代えがたいものです。
憧れのサンルーム風空間をベランダリフォームで実現した話