網戸を選ぶ際、何気なく見過ごしがちな「メッシュ」という単位。実は、この数字こそが網戸の性能を決定づける最も重要な要素の一つです。メッシュとは、網の目の細かさを表す単位で、具体的には「1インチ(約2.54cm)四方の中に、網目の穴がいくつあるか」を示しています。つまり、メッシュ数が大きければ大きいほど網目が細かく、逆に数字が小さければ網目が粗いということになります。現在、日本の住宅で最も標準的に使われているのが「18メッシュ」です。これは、一般的な蚊やハエなど、比較的大きな虫の侵入を防ぐには十分な性能を持ちつつ、風通しも確保できるというバランスの良さから広く採用されています。しかし、近年問題になっているのが、18メッシュの網目を通り抜けてしまう小さな虫の存在です。例えば、コバエやヌカカ、チョウバエといった体長1〜2ミリ程度の虫は、18メッシュの網戸では防ぎきれないことがあります。そこで登場するのが、「24メッシュ」や「30メッシュ」といった、より網目の細かいハイメッシュの網戸です。24メッシュになると、ほとんどのコバエの侵入を防ぐことができ、安心感が格段に向上します。さらに目の細かい30メッシュや、それ以上の製品も存在し、これらは虫の侵入をほぼ完璧にシャットアウトすることが可能です。ただし、網目が細かくなることにはデメリットも伴います。それは、風通しが悪くなるという点です。網目が細かくなればなるほど、空気の通り道も狭くなるため、18メッシュに比べて体感できる風の量は確実に減少します。また、網目が細かい分、ホコリや汚れが詰まりやすく、こまめな掃除が必要になるという側面もあります。価格も、一般的にメッシュ数が大きくなるほど高くなる傾向にあります。自分の住まいに最適なメッシュ数を選ぶためには、何を最も重視するかを考えることが大切です。風通しを最優先するなら18メッシュ、虫の侵入を徹底的に防ぎたいなら24メッシュ以上。それぞれのメリットとデメリットを理解し、お住まいの地域や環境に合わせて選ぶことが、快適な網戸ライフへの第一歩となるのです。
網戸の基本メッシュ数とその意味