長年、数多くの住宅リフォームに携わってきましたが、最近お客様から受ける外観に関するご相談には、いくつかの共通した傾向、いわば「流行」のようなものが見られます。今回は、リフォームのプロの視点から、今どきの外観デザインのトレンドについてお話ししたいと思います。まず、カラーリングに関して言えば、ここ数年で圧倒的な人気を誇っているのが、グレー系の色です。一言でグレーと言っても、明るく柔らかなライトグレーから、重厚でモダンなチャコールグレーまで、その濃淡は様々です。グレーが支持される理由は、その汎用性の高さにあります。どんな街並みにも自然に溶け込みながら、安っぽくならず、洗練された都会的な印象を与えてくれるのです。また、汚れが目立ちにくいという実用的なメリットも人気の秘密でしょう。グレーに次いで人気なのが、ネイビーやブラックといった濃色系です。これらの色を外壁全体に使うと、非常にシャープで引き締まった、スタイリッシュな外観になります。ただし、濃色系は太陽光を吸収しやすく、室温に影響を与える可能性もあるため、遮熱性能の高い塗料や外壁材を選ぶことが重要です。次に、素材のトレンドとしては、金属サイディング、特にガルバリウム鋼板の人気が非常に高まっています。そのシンプルでフラットな質感は、現代的なミニマルデザインの住宅と相性が抜群です。縦張りや横張り、あるいは幅の異なる板を組み合わせることで、表情に変化をつけることもできます。また、窯業系サイディングでは、塗り壁のようなマットな質感を持つものが注目されています。コテで仕上げたような温かみのある風合いを、メンテナンス性の高いサイディングで実現できる点が評価されています。デザインの傾向としては、「異素材の組み合わせ」が大きな潮流となっています。例えば、メインの外壁はシンプルなグレーの塗り壁調にし、玄関周りやバルコニーの一部にだけ、アクセントとして天然木のパネルや木目調のサイディングを取り入れるといった手法です。無機質な素材と有機的な素材を組み合わせることで、外観に奥行きと温もりが生まれ、ありきたりではない個性的な表情を演出できます。以前は、いかに豪華に見せるか、装飾的に見せるかという点が重視される傾向もありましたが、現在のトレンドはむしろその逆です。無駄な装飾を削ぎ落とした、シンプルで飽きのこないデザインが好まれています。
プロが語る今どきの外観リフォームの流行