洗面所のクロス張替えを自分で行おうと決意した際、私が真っ先に直行したのはプロ向けの資材も扱うホームセンターでした。形から入るタイプではありませんが、DIYの成功は道具の質に左右されることを過去の経験から学んでいたからです。まず、絶対に必要なのが「生のり付き壁紙」を注文する際にも同梱されることがある、基本の七点セットです。これには、空気を抜くための撫でハケ、角を出すための竹ベラ、そして地ベラやローラーが含まれています。しかし、洗面所という特殊な環境下での作業をよりスムーズにするためには、これらに加えていくつかの追加アイテムが必要です。まず、カッターの刃は「黒刃」と呼ばれる鋭利なタイプを選んでください。洗面所のクロスは水回りに強くするために厚みがあることが多く、切れ味が悪いと断面がガタガタになってしまいます。また、刃は惜しみなく頻繁に折って、常に最高の切れ味を保つことが、美しい継ぎ目を作るための最大のコツです。次に、大きなバケツと清潔なスポンジを用意してください。クロスの表面に糊が付着した際、すぐに拭き取らないと乾いてテカリが出てしまい、せっかくのデザインが台無しになってしまいます。糊を完璧に拭き取ることは、初心者が見落としがちな非常に重要な工程です。さらに、洗面所の狭い隙間や角の処理を完璧にするためには、先端が細い「指先ローラー」があると非常に便利です。通常のローラーでは届かないような場所まで確実に圧着させることができます。また、下地処理のためのパテと、それを平らにならすためのサンドペーパーも欠かせません。古いクロスを剥がした後に残る段差を無視すると、新しいクロスの上からその形がくっきりと浮き出てしまいます。そして忘れてはならないのが、仕上げ用の「ジョイントコーク」です。クロスの継ぎ目や天井との境目にこれを流し込むことで、隙間を埋めるだけでなく、湿気の侵入を物理的にシャットアウトしてくれます。最後に、作業を夜間に行う場合は、手元を明るく照らすヘッドライトや投光器があると、小さな気泡やシワを見逃さずに済みます。これらの道具を完璧に揃えることは、初期投資としては少し勇気がいりますが、一度揃えてしまえば他の部屋の張替えにも活用でき、何より作業中のストレスを劇的に減らしてくれます。
洗面所クロスを自分で張り替える際に揃えたい基本道具